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主観的・客観的視点からのCMCの相関関係とその属性−年代によって差はあるのか−

 

はじめに,CMCとはComputer Mediated Communicationの略で,日本語では,インターネットを介したコミュニケーションと訳される.

現在,幅広い年齢層でインターネットが使用されており,その使用目的は様々だがメールなどのCMCも含まれている.
もちろん,インターネットを使用する人の中にもCMCを好む人もいれば好まない人もいる.では,その差は何から生じているのだろうか.

本研究では,インターネットの使用状況とCMCとの関連性は年代にあるのではないかと考え,
10代から60代(60代以上を含む)の各年代で相関性について調べた.

調査方法はWebアンケートと質問紙配布で行った.回答方法は多肢選択または5件法で行った.

分析には,SPSS 11.5 J for Windowsを用いた.

 

〜結果と考察〜

@インターネットの主観的な使用時間に年代間で差が見られなかった.

しかし,インターネットの使用時間は,主観的な感覚よりも実際は長いのではないかと推測した.

Aインターネットの使用目的に関しては,学生がメインの10代では情報収集の他に娯楽を目的としている.

しかし,有職者が多い20代から60代の年代に関しては,情報収集以外に,仕事に必要なものとして捉えていることが明らかになった.

B30代はインターネットの使用時間は相対的に長くなくても,CMCに対して抵抗がない人も多いのではないかと推測した.

また,インターネットの利用頻度が高い人ほど顔を見知らぬ相手とのCMCに抵抗がない人が多いのではないかと推測した.

逆に,40代から60代の人はインターネットの使用時間も相対的に長くなく,利用頻度も低いので,

顔見知り・顔を見知らぬ相手とのCMCに抵抗があるのではないかと推測した.

C各年代の中には,インターネットの使用時間の長さに関わらず,顔見知りの相手とCMCを行うにあたって,

相手がメールを好むので,本当はメールを好まないけれども,仕方がないので我慢してメールをしている人もいるのではないかと推測した.

 

〜まとめ〜

客観的合計では年代間の差がほとんど見られなかったが,主観的合計では年代間で有意差が見られた.しかし,相関関係に関しては,
年代でのバラツキが見られた.そのことから,インターネットの使用時間や使用頻度とそれぞれの相手とのCMCに対する相関関係については,
年代よりも他の要因があるのではないかと考える.

 

〜今後の課題〜

今回の研究では,インターネットの使用を主観的・客観的な視点と顔見知り・顔を見知らぬ相手とのCMCの相関関係について検討し,年代間の差を検討するまでしか出来なかった.
しかし,本研究の最終目的は,CMCに対する心理的距離な抵抗が生じている要因を見出すことである.
そのため,今後の課題としては,年代別のみならず,職業やインターネットの使用歴の視点から分析し,
CMCに対する心理的抵抗が生じている要因について検討することを今後の課題としたい.

 

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